千葉市|住宅ローン残債がある家を売却する手順(抵当権・住み替え対応)
住宅ローンが残っていても不動産売却は可能です。大事なのは、売却代金で残債を完済できるか、そして 抵当権を抹消できる状態で引き渡せるかを早い段階で整理することです。
監修者:小林 征矢(宅地建物取引士)
不動産プロ/あいうえお不動産株式会社にて、査定・売買業務を担当。千葉市での売買実績300件。
土地・戸建・マンション・収益物件の売買を中心に、売主様の状況に合わせた売却提案を行っています。
残債があっても、まずは「売れるかどうか」整理できます
ローン残高、費用、想定手取りを見れば、普通に売れるのか、住み替えと同時に進めるのか、買取も比較した方がいいのかが見えてきます。
結論:残債があっても売れる(ただし条件がある)
住宅ローンが残っている家でも、売却自体は可能です。原則はシンプルで、引渡し時点でローンを完済し、抵当権を抹消できることです。 通常は、決済日に買主から受け取る売却代金でローンを返済し、その同日に抵当権抹消の手続きを行います。
逆にいえば、売却価格だけ見て「売れそう」と判断するのは危険です。残債、仲介手数料、印紙税、抵当権抹消費用、引越し費用などまで見て、 本当に手元にいくら残るのかを先に整理した方が、住み替えや価格判断で迷いにくくなります。
売却前にやること:残債・抵当権・手取りの整理
1. 残債の確認
金融機関の返済予定表、残高証明、ネットバンキング等で、現時点のローン残高を確認します。
2. 売却費用の確認
仲介手数料、印紙税、抵当権抹消費用、引越し費用など、売却時に出る費用を見積もります。
3. 抵当権の確認
登記事項証明書で抵当権の有無を確認し、司法書士と抹消手続きの流れを共有しておきます。
売却の進め方(基本フロー)
残債・手取りの概算
残高確認、売却費用の概算、手取りの試算を先に行います。
売却方法の決定
仲介で進めるか、買取も並走するか、期限も含めて決めます。
売買契約
価格、引渡し時期、残債完済の段取り、必要書類を確認します。
決済・完済・抹消
通常は同日にローン完済と抵当権抹消を進めます。
引渡し
鍵・書類・最終確認を行い、引渡しを完了します。
住み替えで注意する点
住み替えでは、今の家のローンが残っていることに加えて、次の住まいの購入時期も重なるため、通常の売却より判断が難しくなります。 特に、買い先行・売り先行・買取保証付き売り先行のどれを選ぶかで、資金負担も精神的負担も大きく変わります。
売り先行
資金計画は読みやすいですが、仮住まいが必要になることがあります。残債整理を優先したい人に向きます。
買い先行
引っ越しは楽ですが、売却が長引くとダブルローンや維持費負担が重くなります。
買取保証付き売り先行
一定期間は仲介で高値を狙い、決まらなければ保証条件で着地できるので、住み替え期限がある時に使いやすい方法です。
判断のコツ
「先に売るか先に買うか」ではなく、どのリスクを取るかで整理すると判断しやすくなります。
完済が難しい場合の代表的な選択肢
売却代金でローンを完済しきれない可能性がある場合、早い段階で分岐を作った方が安全です。 「とりあえず売り出してみる」ではなく、どの方法なら決済日に抵当権を抹消できるのかを先に整理します。
自己資金で不足分を補う
不足額が小さい場合は、自己資金で埋めて通常売却を成立させる方法があります。
価格・売り方を再設計する
仲介の価格設定を見直す、買取比較を入れるなど、出口の再設計で不足額を縮める方法です。
金融機関へ早めに相談する
住み替えローンや条件変更の可否など、早めに相談した方が選択肢が増えます。
早く確実に進めたい場合:買取との比較
「期限がある」「内見対応が難しい」「売却期間を読みやすくしたい」「出国後や転居後の責任を残したくない」場合は、 仲介一本に固定しない方が合理的です。
仲介が向くケース
時間に余裕があり、できるだけ高く売りたい場合。残債も相場内で十分回収できる見込みがあるケース。
買取が向くケース
期限が強い、内見対応が難しい、確実に決済したい、契約不適合責任のリスクを抑えたい場合。
買取オークションが向くケース
買取も検討したいが、1社提示だけでは価格判断ができない場合。比較によって価格が上がりやすい物件に向きます。
判断のコツ
価格だけでなく、決済時期、手残り、引渡し後のリスクまで含めて比べるのが実務的です。
千葉市で実際にあった相談・売却事例
残債2,200万円でも、通常仲介で売却可能と分かったケース
転勤で売却を検討していたマンションで、売主様は「ローンがまだ残っているから難しいのでは」と不安を抱えていました。
査定は2,450万円、売却費用は約100万円。概算手取りは約2,350万円となり、残債2,200万円を差し引いても約150万円残る見込みが出たため、通常仲介で進める判断ができています。
学び: ローン残債がある=売れない、ではなく、まずは手取り計算をして不安を数字で整理することが第一歩です。
住み替え期限があり、買取保証付き売り先行を選んだケース
学区変更を伴う住み替えで、買い先行・売り先行・同時進行を比較した結果、「価格も守りたいが、引越し期限も落とせない」という状況でした。
買取保証付き売り先行を選ぶことで、一定期間は仲介で高値を狙いながら、期限を超えた場合の出口も確保できる形に整理しています。
学び: 住み替えでは、先に売るか買うかではなく、どのリスクを取るかで整理すると判断しやすくなります。
期限優先で買取へ切り替え、10日で決済したケース
海外赴任まで残り2ヶ月で、仲介で売り出していたものの、ローン審査待ちや契約後リスクを考えると期限に間に合わない状況でした。
仲介を即中止し、契約不適合責任を免責にできる即決済可能な業者へ切り替えたことで、価格2,150万円で相談から10日間で決済完了しています。
学び: 時間に余裕がない場合は、価格だけでなく、確実に完済できることと引渡し後のリスクを残さないことが重要です。
FAQ
ローンが残っていると売却できませんか?
売却自体は可能です。一般的には決済日に売却代金で完済し、抵当権抹消を同日に行って引き渡します。
売却価格で完済できない時はどうなりますか?
不足分を自己資金で補う、価格や売り方を再設計する、金融機関へ早めに相談するなど、状況に応じた整理が必要です。返済継続自体が難しい場合は任意売却の検討も必要です。
抵当権はいつ外すのですか?
通常は決済日にローンを完済し、その同日に司法書士が抵当権抹消の手続きを進めます。買主への引渡しは、抹消できる状態が前提です。
住み替えで失敗しやすいポイントは何ですか?
買い先行で売却が長引くと資金負担が増える点です。住み替え期限がある場合は、売り先行や買取保証付き売り先行まで含めて比較した方が安全です。
必要書類は何を先に見ればいいですか?
返済予定表や残高証明、登記事項証明書、本人確認書類、住宅ローン関係書類などです。詳しくは 必要書類チェックリスト を確認してください。
ローン残債があっても、最短で成立する売却手順を整理します
残債・費用・売却期間の見通しをまとめ、仲介と買取のどちらが合うかまで一緒に判断できます。